2021-05-24
北海道在住の20代の男性患者様は、おばあさまに関節リウマチの既往があり、肩のいたみで、脱毛薬ロキソニンSを2週間飲んで、名前は不明ですが、湿布も貼って、当クリニックに来院される1年前に、円形脱毛症を発症しました。道立の公立医科大学の皮膚科で、なんと、ステロイドパルス治療を4回もやられて、もちろん、効果はありませんでした。困りはてて、遠路、当クリニックに来院されました。多発型の円形脱毛症でしたが、カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチン(初めの1ヵ月は、80mg/日)で、IGF-1を増やす治療を開始すると、前頭部の広い脱毛部分の内部に、産毛が生えてきました(写真)。かつらの着用を勧める、皮膚科学会の円形脱毛症診療ガイドラインに沿って、無効とわかっているステロイドパルス治療を4回は、これまでの患者さんのなかでは、最多です。皆さん、2回目くらいで、逃げ出すことが多いのですが、やるほうもやるほうです。まるで、他人事だからやれるのではないかと思ってしまいます。治療効果がなく、副作用のみしか残らないことなど、なんとなくわかっているうえでやるのですから。しかし、産毛が生えてきて、遠路来院された意味がありました。ステロイドパルス治療は、膠原病の悪化で生命にかかわる場合や気管支喘息の発作重積状態などでは、施行する意義は大きいのですが、円形脱毛症では、産毛が生えても、変な毛しか生えてこず、また、すぐに抜けるので
、やる意味はないです。