2020-12-22
6歳の女性患者様は、アナフィラキシーショックを改善するエピペンを持ち歩くほどの、重症の食物アレルギーがあり、来院する10ヵ月前から、脱毛する抗ヒスタミン剤を、連続して、大量投与されました。その間、幼稚園での進級という、環境の変化をきっかけに、脱毛薬投与から3ヵ月後に、円形脱毛症を発症しました。家族歴はないので、大量の抗ヒスタミン剤投与が、原因です(家族歴があれば、少量の抗ヒスタミン剤でも起こるはずです)。皮膚科に寄り道しましたが、もちろん治らず、当クリニックに来院されました。頭皮では、断毛だらけで、まさに、薬害による円形脱毛症です。サプリメントとセファランチン大量で、IGF-1を増やす治療を開始すると、大量の毛の生え変わりが起こりました(写真)。しかし、その後、産毛も生え始め、徐々にセファランチンを増やしていったこともあり、著明な改善までは、やや時間がかかりましたが、治療3年後には、セファランチンを減量しても再発は見られない、完治に近い状態となりました(写真)。しかも、抗ヒスタミン剤を中止したにも関わらず、食物アレルギーは起こらず、おまけに、これまで原因不明で発現していた蕁麻疹も出なくなりました。IGF-1には、育毛効果や、自己免疫を是正する作用に加えて、リンパ球によるアレルギー反応を抑制する作用もあります。しかし、何のための抗ヒスタミン剤投与だったのでしょうか?かゆみや発赤などのアレルギーの時の症状発現には、ヒスタミンが関与していますが、アレルギー反応そのものには、ヒスタミンは、重要な関与はしていないことになります。対症療法は、怖いですね。症状のみを抑えるの
ではなくて、根治する治療を考えるべきでしょう。皮膚科で治療したお医者さんには、深く考えるための時間はないのでしょうか?