2016-09-17
これまで、お知らせの中でお伝えしたように、かゆみ止め(抗ヒスタミン剤)は、脱毛を引き起こします。特に、円形脱毛症の患者さんでは、この薬の使用で、円形脱毛症が発症したり、再発したり、治療中でも増悪します。抗ヒスタミン剤であるザイザルやクラリチンの添付文書にも、副作用として脱毛の記載があるほどです。ところが、多くの皮膚科の医師は、このことを知らないばかりか、円形脱毛症の治療に抗ヒスタミン剤を使用しています。そのために、円形脱毛症が増悪した患者さんが多く、当クリニックで治療を受けています。順天堂大学病院で、脱毛症専門外来を担当している植木理恵医師に、抗ヒスタミン剤が脱毛の原因になることを認識しているかどうかを尋ねてみると、以下の回答が来ました。その一部をご紹介します。 ”他の協力医師に問い合わせたところ、抗ヒスタミン剤が円形脱毛症の発症契機と考えられた症例の経験はありませんとのご返事でした。私も抗ヒスタミン剤が発症契機となった症例の経験はございません。円形脱毛症に対して無効と判断した症例や、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患の治療のために抗ヒスタミン剤を服用している患者さんが、円形脱毛症を併発する症例の経験はございます。このような場合、アレルギー性疾患によって円形脱毛症が誘発されたものと考えています。円形脱毛症の発症は原因がわからない場合が多く、様々なことが原因となりえますので、先生のご経験された内服薬が契機となる症例も注意していく必要を感じます。” おそらく、アレルギーが原因で円形脱毛症が起こると思っている症例の大部分は、抗ヒスタミン剤投与でおこっているのでしょう。患者さん自身が、抗ヒスタミン剤を服用しないように注意する必要があるようです。