2025-06-06
40代の男性患者さんは、新型コロナに2回感染し、その後に、全身倦怠感、下痢、便秘の交代性便通異常、めまい、頭痛、不眠などが発現し、近くの複数の開業医を受診しました。ついた診断名は、図の通りです。特に消化器症状に対しては、IGF-1を減らす、命を削る薬であるタケキャブが処方されていました(意義不明!)。泌尿器科では、男性更年期障害と言われて、男性ホルモンを補充されそうになりました。患者さんも混乱し、新型コロナ感染後遺症を改善させたという当クリニックのHPのお知らせを見られて、当クリニックに来院されました。これらの症状は、新型コロナ感染後に起こる、自己免疫疾患である慢性疲労症候群によるものです。この自己免疫疾患では、疲労感以外に、自律神経失調症状がでます。多くの開業医で、ただの対症療法が行われ、副作用のみ増えて行くのが、現在の後遺症外来での現状です。この患者さんは、後遺症の発現と共に、白髪も増えたそうです(写真)。IGF-1を増やす治療で、自己免疫が抑制され、症状は徐々に改善し、治療8ヵ月後には、すべての症状が改善し、睡眠も深くなり、ゴルフを再開できるようになったそうです。この時点で、”元の生活が取り戻せつつあります!”と言われました。白髪も減っています(写真、赤い円内)。しかし、開業医の診断を鵜吞みにして、薬を飲んでいれば、さらに自己免疫疾患は悪化したでしょう。こわいですね、ありきたりの現代医療は!