2023-05-09
50代の女性患者さんは、当クリニックに来院する7年前に円形脱毛症が悪化しました。そして、皮膚科を受診すると、円形脱毛症の治療で、脱毛する抗ヒスタミン剤であるビラノアを投与されて、円形脱毛症は、著明悪化しました。困り果てて当クリニックに来院されました。多発型円形脱毛症の状態でした。脱毛症以外にも、片頭痛、ホットフラッシュ、不眠、そして外陰部の痒みもあり、かゆみ止めを塗って、これも円形脱毛症の悪化に寄与していました。IGF-1を増やす治療を開始すると、傷んだ毛の生え変わりを経て、治療2ヵ月後からは、頭頂部の脱毛斑の周辺と内部に産毛が生えてきて(写真、赤い円内)、この時に、患者さんがこのように言われました。そして、治療前にあった、更年期障害の症状もほぼ改善し(図)、これまでにカンジダ膣炎で、膣は乾燥していたそうですが、おりものが増えてきたそうです。体内でIGF-1が増えれば、女性ホルモンの効果と同じ効果がでてくるので、脱毛症以外にも、更年期症状が改善します。IGF-1は、乳がんの原因の一つである、脂肪組織での女性ホルモンの産生を抑制します。これは、IGF-1が増えれば、女性ホルモンと同じ効果を示すので、女性ホルモンを作る必要がなくなるからです。IGF-1が増えれば、脱毛症も体調も改善します。皮膚科のビラノアは、IGF-1を減らすので、脱毛以外にも、体調も悪くしているはずです。気が付かずに、皮膚科に通院している患者さんは、お気の毒です。