2022-11-11
関東地方在住の40代の男性患者さんは、小学校3年生で円形脱毛症発症しました。その後、皮膚科治療を受けていましたが治らず、一進一退を繰り返していました。そして、脱毛薬アレグラと処方されたフェキソフェナジン(成分はどちらもフェキソフェナジン)を飲んで、急速に悪化しました。皮膚科治療以外にも、いろいろな治療を試されていましたが、悪化する一方で、治療のために当クリニックに来院されました。重症の蛇行性脱毛の状態でした。そして、同じ自己免疫疾患である自己免疫性甲状腺炎(橋本病)も合併しており、甲状腺疾患が専門というYクリニックで治療を受けていました。自己免疫疾患は、自己抗体が組織を傷害して起こる病気です。勿論、円形脱毛症もその一つです。この患者さんが持参された橋本病の治療経過を図に示します。もう3年間も甲状腺ホルモン剤(チラージンS)を補充される治療を受けていました。甲状腺に対する自己抗体は、抗サイログロブリン抗体と言いますが、この血中濃度は、治療前よりも、治療2年以上経った時点で上昇しています(図)。これは、治療になっていません!無理もありません、円形脱毛症も含めて、自己免疫疾患は現代の医学では治らないからです。関節リウマチも含めて、一般の治療は、自己免疫を抑制せずに、痛みなどの症状のみを抑制する対症療法なのです。これで、治療しているというから驚きです。ステロイドを使うことが多いので、多くの副作用がでます。IGF-1は、制御性T細胞という自己免疫を抑制する細胞を活性化するので、自己免疫そのものを抑制します。以前にお知らせした、40代女性の抗核抗体陽性の皮膚筋炎疑いと脱毛のある患者さんでは、脱毛も含めて、発熱や全身倦怠感も改善し、自己抗体である抗核抗体も低下しました(図)。尋常性白斑も、自己免疫疾患ですが、汎発性脱毛に合併した30代女性の患者さんでも、IGF-1を増やす治療で、産毛の増加と共に、指の白斑が改善していることが写真でわかります(写真)。甲状腺専門のこのお医者さん、橋本病を治療している気になっていますが、自己免疫疾患の治療にはなっていません。早く気付いて!