2022-09-07
九州地方の福岡市在住の20代女性患者さんは、昨年の秋に大きなストレスにあい、円形脱毛症を発症しました。お母様に円形脱毛症の既往がありました。近所の皮膚科に行くと、ここでは治せないから、総合病院を紹介すると言われ、福岡市内の国家公務員共済連合会の某病院を紹介されました(写真)。まずは、ステロイドであるプレドニンを投与され、プレドニンによる胃潰瘍防止のためだと、あの恐怖の胃薬であるラベプラゾールも処方されました(写真)。すると、たった2ヵ所だった脱毛斑が、みるみる増えていき、1ヵ月半後には、頭髪はもちろん、眉毛と睫毛もすべてなくなり、汎発性脱毛になりました(写真、治療前)。皮膚科のお医者さんは、内科の研修医並にしか、胃薬のことは知りません。胃酸を強力に抑えて、IGF-1を低下させるラベプラゾールの怖さも知りません。この薬の添付文書には、脱毛症が明記されています(図)。当クリニックに来院されて、ここまで悪化したのは、皮膚科治療のせいとお話すると、大きなため息をつかれました。怒りを通り越して、しかし、何とかしなければと思われたのでしょう。”眉毛と睫毛も生えますか?”と聞かれたので、”生えます”とお答えました。