2021-12-06
叔父様に円形脱毛症の既往がある四国地方在住の10代男性患者様は、高校入学時にパブロンを飲んで、円形脱毛症を発症しました。近所の皮膚科での治療、県立病院でのパルス治療、すべて無効でした。困り果てて、当クリニックに来院されました。全頭脱毛の状態で、カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始すると、産毛が生え始めました。途中で、小さな再発はあったものの、治療2年2ヵ月後には、明らかに改善し、この時にお母様がこのように言われました。多感な10代のお子様ですから、皮膚科治療で落胆しても、改善すれば、やはり晴れやかな気分になれるようです。当クリニックの脱毛症治療の目的は、外見上の改善はもちろんですが、”色即是空 空即是色”の教えにあるように、脱毛という色を消すために、目には見えない、脱毛を作りだす空を消すことにもあります。円形脱毛症の場合は、自己免疫を是正することで、他の自己免疫疾患への感受性を下げること、さらに万病の原因となる低体温の改善、そして健康をも損なう脱毛薬の排除などです。病気の治療において、色を作る空を消すことの意義は、根治を考える上では大きな意味があります。治るまでのウイッグ使用は別にして>空を消さない増毛や植毛による薄毛治療は、この般若心経の教えにも背くことになります。ステロイドによる治療も、色を消すだけの対症療法に過ぎません。注意しましょう。