2020-12-07
隣県在住の10代の男性患者様は、来院する2年前に円形脱毛症を発症しました。家族歴はなく、原因も不明でした。皮膚科で2年間も治療しましたが、全く効果はありませんでした。最後は、来院2日前に、地元国立大学医学部附属病院の皮膚科で、脱毛する抗ヒスタミン剤である、ロラタジンを処方されていました。2日間の服用だったので、被害(脱毛)は少なくて済んだでしょう。お父様と来院されましたが、実直そうなお父様で、効果がないけれど、まじめに2年間も皮膚科治療を受けられていることもうなずけました。しかし、さすがに、我慢の限界を超えたようで、皮膚科を捨てて、当クリニックを探して来院されたようです。カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始すると、治療1ヵ月で、前頭部の、楔形の大きな脱毛部分に、産毛が生えてきました(写真)。後頭部の小さな脱毛斑は、すでに、治癒していました。2年間も治らなかった円形脱毛症が、わずか治療1ヵ月で改善して、息子さんに一言、このように言われていました。一安心したような口調でした。もう1ヵ月来院が遅れて、ロラタジンを飲んでいたら、悪化していたでしょう。早くはなかったのですが、皮膚科治療を捨てたタイミングも良かったことになります。外国では、ステロイドを頭皮に注射する治療を行っています。この治療は、無効ですが、脱毛はしません。日本だけが、脱毛薬(抗ヒスタミン剤)を円形脱毛症治療に使用するという、ばかげた治療を行っています。こんな治療が有効であると、いったい、誰が言い出したのでしょうか?調べれば、文献の出どころはわかるはずです。言い出しっぺは、まだ、このような治療を続けているのでしょうか?このHPを見られた皮膚科治療を受けている患者さんで、この薬を飲んでいる方がいたら、すぐにやめましょう。