2017-02-20
シャンプーやあのTVCMで有名な育毛サロンのコマーシャルでは、皮脂が毛穴に詰まると毛が抜けると騒ぎ立てています。皮脂は、育毛の敵ですか?事実は、全く逆です。皮脂は、皮膚の表面を覆い、髪の毛、美肌と健康を守っています。 皮脂を作る皮脂腺は、毛穴に開口しており、皮脂は、毛の伸長と共に、皮膚表面に供給されます。皮脂は皮膚のバリアーとして、極めて重要な役割を担っています。すなわち、皮脂は抗酸化作用の強いビタミンEを含んでおり、皮膚表面の酸化による細胞の傷害を抑制するとともに、また、細菌の増殖を抑制する抗菌作用をも有しています。皮膚の表面を覆う皮脂は、皮脂腺で作られた脂質と皮膚の表面の角化細胞の細胞膜の脂質の混合物で、これが皮膚を外界の様々な傷害因子から保護しています。 皮脂を作れないマウスでは、脱毛が起こる事が示されており、皮脂は育毛にも重要であることが報告されています。 毛根には、不随意筋である立毛筋が付着しています。この筋肉は、驚いた時や寒冷にさらされた場合に収縮し、文字通り、毛を立たせますが、本来は動物における寒冷環境での保温に重要な役割を担っているのです。立毛筋が収縮すると、毛が立ち上がり、皮膚を覆い保温に寄与しますが、同時に毛穴から皮脂を絞り出し、皮脂が皮膚表面を覆うことで、皮膚表面からの水分の蒸発を抑制して保温効果を発揮しているのです。 ボデイーシャンプーやヘアーシャンプーで、皮脂を一生けん命に取り除いている人が、ほとんどだと思います。今日からは、体も髪の毛も、お湯だけで洗いましょう。