2016-08-05
病気では、身体と心の両方が病みます。治療により、体の異常が改善して、気持ちも前向きになることもありますが、逆に、治療をしなくても、気持ちが前向きになると、体の異常も改善することがあります。
気持ちを前向きにして、体の異常を直す効果は、昔から”プラセボ(喜ばす)効果”と呼ばれます。これは、何ら効果を表す成分の入っていない薬でも、”この薬であなたは治りますよ。安心して下さい”という一言で体の異常が改善してゆく効果です。
脱毛症でもこの現象が経験されました。写真は、40代の女性の女性型脱毛症に悩まれている方の頭部写真です。以前に、カプサイシンとイソフラボンのサプリメントの育毛効果を確かめる際に、これらのサプリメントの持つプラセボ効果を検証するため、これらの成分が入っていない偽薬を脱毛症のボランティアの方に服用してもらったことがあります。偽薬を服用してもらったこの方は、5ヶ月後に、明らかに脱毛症が改善しました(写真)。すごいプラセボ効果です。
当クリニックでも、重症の円形脱毛症の患者様で、実際に通院して、毎回、頭部写真で、頭皮の改善を確認していく患者様の方が、同じ重症の円形脱毛症で、写真を送って頂いて、それをもとに治療する遠隔診療の患者様よりも、治療効果が高いようです。
少しずつでも、頭皮の改善を、目の当たりにしてゆくことが、安心につながり、プラセボ効果も加わって、治療効果が早く
発現すると思われます。
医師と患者の良好な信頼関係が、治療効果に大きな良い影響を与えます。これも、プラセボ効果です。