2025-11-17
川崎病は、原因不明で、小児に起こる難病です。免疫グロブリンの大量投与などの治療が行われますが、難治で、結局は、心臓を養う冠動脈のこぶ(冠動脈瘤)が形成されて、心筋梗塞を発症します。5歳の男子患者さんは、39℃の高熱、発疹、いちご舌、リンパ節腫脹など、臨床的に川崎病を疑われる症状が出ました。入院して、免疫グロブリンの大量療法が予定されました。入院の3日前から、当クリニック院長の勧めで、IGF-1を増やすセファランチンの大量投与を開始しました。すると、入院して、免疫グロブリン投与予定日の朝、急に解熱しました。免疫グロブリン投与の効果の指標は、発熱なので、この治療は中止になりました。そして、退院となり、その後、川崎病を疑わせた症状は、すべてなくなりました(図)。その後の、心臓の超音波検査でも、冠動脈瘤は認められず、川崎病は完治しました。最新の考え方では、川崎病は、自己免疫疾患であると考えられており、セファランチンの大量投与によるIGF-1の増加が、自己免疫を抑制したものと考えられます。自己免疫疾患である円形脱毛症を治すIGF-1を増やす治療は、すべての自己免疫疾患を改善するでしょう。この治療法が、もっと広まれば、川崎病で、お子様が苦しむこともなくなるでしょう。現代医学は、本当に、進歩しているのでしょうか?