2025-07-09
40代の男性患者さんは、中学生で円形脱毛症を発症し、皮膚科治療で治らずに、放置していました。新型コロナ感染で、悪化していき、当クリニックに来院されました。効果のない少量のステロイドを皮膚科から処方されていましたが、効くはずもありません。副作用のみ起こります。IGF-1を増やす治療で、産毛も増えてきましたが(写真、赤い円内)、それよりも、治療7ヵ月後には、頭部のアトピー性皮膚炎が改善してきました(写真)。知覚神経を刺激する治療なので、かゆみや発赤は、一過性にひどくなりますが、IGF-1の抗アレルギー効果で、ほとんどの患者さんで、アトピー性皮膚炎も、改善してきます。この患者さんも、皮膚科から、脱毛するオロパタジンを飲まされて入り、これも円形脱毛症悪化の要因でした。治療開始後は、かゆみが強くなりますが、好転反応としてとらえて下さい。不眠などがあれば、ステロイドの塗布は問題ありません。痒み止めの対症療法は、アトピー性皮膚炎を治さないばかりか、脱毛も含めて、いろいろな副作用をひき起こしてきます。