2025-03-25
10代の男子患者さんは、多発型円形脱毛症を起こして、IGF-1を増やす治療で改善していました。3月になって、鼻水などの鼻炎の症状がひどくなり、新たな脱毛斑が出来て、このような質問をされました。まず、新たな脱毛斑が出来ること、すなわち再発の原因は、サプリメントやセファランチンの飲み忘れが増えること、睡眠不足、大きなストレス、そして、当クリニックの患者さんではないと思われますが、脱毛薬の使用です。まず、再発の原因をお尋ねすると、セファランチンの飲み忘れが長くあって、規定量の3分の2しか飲めていませんでした。これが再発の原因です。再発すると、頭皮が痒くなったりする、いわゆる知覚過敏が起こります。これは、体が脱毛を防ごうと知覚神経を敏感にして、IGF-1を増やそうとするために起こります。この患者さんも、知覚過敏となり、花粉に対する知覚神経の感受性が上がって、アレルギー性鼻炎の症状が強くなったと考えられます。その辺りの皮膚科や耳鼻科にかけこむと、鼻水ね、はい、抗ヒスタミン剤飲んで、と言われて脱毛薬を出されます。せっかく、知覚過敏にして、IGF-1を増やそうとしている体の反応を皮膚科医や耳鼻科医が、薬でぶち壊していることになります。アレルギーで、自己免疫疾患が起こることは、絶対にありません。別の患者さんからは、歯の詰め物のアレルギーで円形脱毛症が起こるのかとの質問がありましたが、これも、絶対にありません。歯の詰め物を変えても、円形脱毛症は、絶対になおりません。以前テレビで放送された(YouTubeでも動画があるそうです)歯の詰め物を変えたら円形脱毛症が治ったという患者さんの写真では、その患者さんは、円形脱毛症ではなく、びまん性に毛が抜ける休止期脱毛という脱毛症の様でした。これは、自然治癒します。また、歯の詰め物が円形脱毛症の原因とほざいた医者の所に患者さんが受診したところ、今度は、フライパンを変えなさいと言われたそうです。怪しい物売り医者か?この男子患者さん、とにかく、セファランチンを規定量飲んでもらうようにお願いしました。