2025-01-17
10代の女性患者さんは、脱毛成分である抗ヒスタミン剤が入ったアレルギー治療薬であるアレルギールとジンマートを服用して、円形脱毛症を再発しました。さらに、仮性近視治療のために、やはり、脱毛する目薬であるアトロピンを点眼して、重症の蛇行性脱毛になりました(写真、治療前)。皮膚科治療で治らず、遠路、当クリニックを受診されました。IGF-1を増やす治療を開始すると、治療1ヵ月後には、脱毛薬で傷んだ毛が、生え変わりのために抜けて、産毛が生えてきました(写真、治療1ヵ月後、赤い円内)。そして、治療2か月後には、明らかな改善がみられました(写真、治療2ヵ月後、赤い円内)。円形脱毛症の素因がある患者さんでは、脱毛する薬の投与で、重症の円形脱毛症が発症します。投与する医師は、脱毛する薬を知りません。そして、皮膚科治療は、全く無効です。まさか、この先長く、重症の脱毛を抱えて暮らすわけにはいかず、皆様、一生けん命に、効果的な治療を探されます。IGF-1を増やす治療しか効果的な治療はないので、この患者さんの場合は、この治療を受けられたことは良かったでしょう。しかし、皮膚科治療が無効なことを知りながら、無駄に続けている患者さんが多いことも、大変残念です。早く、IGF-1を増やす治療と巡り会って、長年の悩みの種である脱毛症の改善が得られることを望みます。