2024-10-09
30代の円形脱毛症を治療中の女性患者さんで、エステで施術を受けた後に、円形脱毛症が悪化しました。悪化の原因は、これ以外に思い当たらず。エステで使用した化粧水の成分を調べて見られました。その結果、カプリロイヤルサリチル酸というサリチル酸の誘導体が見つかりました。これは、皮膚の表面の角質を変性させる目的て配合されています。お肌のピーリングという言葉は、耳障りは良いのですが、ウオノメをとる絆創膏に入っているサリチル酸と同じように、皮膚表面の蛋白質を変性させているだけです。サリチル酸は、皮膚の角質を削って、えぐれた部分から、体内に吸収され、プロスタグランジンの産生を抑えるので、IGF-1を減らします。以前に、ウオノメバンを貼って円形脱毛症を発症した患者さんがいました。そして、今回使用した化粧水の名前は、ララピールです。円形脱毛症の患者さんは、使用しないようにしましょう。この患者さんは、もうエステには行かないと言われていました。