2024-06-01
10代の男性は、脱毛する抗ヒスタミン剤であるルパフィンを服用して、汎発性脱毛になりました。皮膚科を受診して、SADBE治療を受けましたが、全く効果はありませんでした。困り果てて、当クリニックに来院され、IGF-1を増やす治療を受けられると、ルパフィンで傷んだ毛が抜けて、治療6ヵ月後には、産毛が生えてきました。治療前に蒼白だった頭皮の色も、赤味がかってきており、頭皮全体に、白い産毛や黒い産毛が生え、抜けていたまゆ毛も増えてきました。ご両親も、目に見える効果に一安心というところでした。脱毛する痒み止め(抗ヒスタミン剤)による脱毛、しかも円形脱毛症の治療に、脱毛する、この薬を使用する皮膚科医、あきれてしまいます。ある汎発性脱毛の男性患者さんは、皮膚科医を訴えたいとも話していました。確かに、添付文書に脱毛の副作用の記載のある抗ヒスタミン剤もありますから、訴えれば、脱毛薬を処方した皮膚科医に、何らかの責任は問えるかもしれません。しかし、なによりも、現代医学では不治の、自己免疫疾患である重症円形脱毛症を、治療の過程で起こされたのですから、患者さんとしては、皮膚科医に一矢報いたいでしょう。