2023-01-25
九州地方在住の30代の男性患者さんは、以前に汎発性脱毛を発症しましたが、驚くことに自然に改善しました。しかし、治癒までには至っておらず、当クリニックを受診される5ヵ月前に新型コロナに感染し、その2ヵ月後に円形脱毛症が悪化しました。皮膚科に行っても治らずに、困り果てて、当クリニックを受診されました。まゆ毛も抜ける全頭脱毛に近い状態でした(写真、治療前)。カプサイシン、イソフラボンなどのサプリメントとセファランチン(80mg・日)で、IGF-1を増やす治療を開始すると、その17日後には、後頭部の中央に、もう産毛が生えてきました(写真、赤い円内)。幸運なのは、皮膚科で脱毛薬を出されていなかったことと、ご自身の治癒力の大きさでしょう。汎発性脱毛の自然改善はまれです。もし、脱毛薬が皮膚科で出されていれば、再度、汎発性脱毛になっていたでしょう。皮膚科には、脱毛症治療における地雷がいっぱいです。地雷原には立ち入らないようにしましょう。新型コロナ感染の後遺症のある人の20%に脱毛が見られるようですが、以前に円形脱毛症の既往がある人では、円形脱毛症が再発することになります。ワクチンも含めて新型コロナ感染による体内の変化は、これまでのウイルス感染症と違って怖いですね。