2023-01-24
40代の女性患者さんは、円形脱毛症の既往があり、橋本病(自己免疫性甲状腺炎)もありました。日本で最もよく使われている降圧剤であるアムロジンを服用して、その2ヵ月半後に円形脱毛症を再発しました(写真)。脱毛する薬は、痛み止めやかゆみ止めだけではありません。胃酸を抑える胃薬の他にも、降圧剤のなかにも脱毛する薬があります。この薬の添付文書には、脱毛の副作用が明記されており(図)、薬の承認時以降、2017年8月までに88例の脱毛の報告があります。アムロジンは、開業のお医者さんが、最も好んで使います。理由は、降圧作用が強いからです。すぐに血圧は下がります。しかし、高血圧を含む生活習慣病の根本的な原因は、IGF-1の低下にあるので、アムロジンにような血管をパカッと開かせるだけで、血圧のみを下げる対症療法薬は副作用だらけです。アムロジンは、脱毛させるので、IGF-1を下げると考えられます。IGF-1は、糖代謝も改善し、免疫力を上げる作用があります。アムロジンには、脱毛以外の副作用として、糖尿病の悪化やがんを増やすなどがあるそうです(浜六郎氏の著書による)。多くの患者さんが、このような副作用を知らずに服用しているのは怖い話です。その一方で、IGF-1を増やす降圧剤もあります。当クリニック院長の研究で、アゼルニジピンとイミダプリルという降圧剤は、IGF-1を増やすので、脱毛などの副作用がないばかりか、育毛にも効果的と考えられます。50代の男性型脱毛症(AGA)と円形脱毛症を合併した患者さんは、血圧が高く、週2回ほどの頭痛の発作をもっていました。カロナールは効かないので、ロキソニンなどを飲むと脱毛するし、困っていました。そこで、アゼルニジピンとイミダプリルを飲んでもらうと、血圧の低下と頭痛の頻度の明らかな低下が見られ、頭痛があっても、カロナールで軽快するようになりました。勿論、脱毛症もIGF-1を増やす治療で改善しています。皮膚科のお医者さんは、降圧剤については、知らないので、脱毛の原因としてアムロジンは思い浮かばないでしょう。やはり、脱毛症は、薬とIGF-1のことを良く知った内科医による治療が良いでしょう。