2023-01-21
30代の男性患者さんは、風邪で処方されたロキソプロフェンあすかを長期間服用し、ロキソニンテープを貼って、単発性の円形脱毛症を初発しました。皮膚科を受診すると、かぶれ治療をやられて、頭皮が痒くなり、かゆみ止めであるビラノアを処方され、これがとどめとなり、毛髪すべてが抜けました。当クリニックに来院された時は、全頭脱毛の状態でしたが、うっすら黒い産毛が生えていました。他の自己免疫疾患の合併や家族歴はありませんでした。体温は35.3℃でした。カプサイシンやイソフラボンなどのサプリメントとセファランチン大量でIGF-1を増やす治療を開始すると、すぐに産毛が生えてきて、治療1年8ヵ月後には、明らかに改善しました(写真)。この患者さんは、治療開始から再発が一度もなく改善しています。全頭脱毛や蛇行性脱毛、そして汎発性脱毛などの重症の円形脱毛症の患者さんでは、治療途中で、小さな再発を起こすこともありますが、この患者さんは順調に改善し、改善が明らかになってからは、体温も36.6℃以上と正常になりました。これまでの経験から、順調に改善する患者さんの要件は図に示す5つです。サプリメントや薬の飲み忘れがないことが重要なのですが、中には1ヵ月分のサプリメントや薬を3ヵ月間で飲んで、改善しても、小さな再発を繰り返すので、何故もっとスムーズに良くならないのかと文句を言う患者さんもいます。治りたいという気持ちが強いことも重要です。そして、番外で改善する要件として重要なことは、皮膚科に行かないことです。この患者さんも、すべての頭髪に引導を渡したのは、皮膚科医でした。