2022-12-28
東海地方近隣に在住の10代の女性患者さんは、新型コロナワクチンの3回目接種の7日後から、毛が抜け始め、3週間後には脱毛斑が3個できました。お母様方の祖母の方に自己免疫疾患がありました。ワクチンを打つ前から、立ち眩み症状もありました。円形脱毛症以外にも、片頭痛の発現、不眠も起こってきて、片頭痛のために学校を欠席、横臥していることが多くなりました。困り果てて、お母様が近所のTクリニックの新型コロナ感染後遺症外来を受診させました。お医者さんは、”まずは、食生活の改善から”と近所のおばさんが、立ち話でするようなアドバイスをしたそうです。そこのHPの治療メニューは、対症療法の薬、そして、その中には、円形脱毛症を悪化させる抗ヒスタミン剤まで入っていました(図)。ありふれたサプリメントを売りつけられましたが、効くはずもありません。困り果てて、当クリニックを受診されました。後頭部の大きな脱毛斑の内部には、円形脱毛症に特有の断毛が見られています(写真、青い円内)。これらの症状、いずれもIGF-1が低下して起こるもので、基本は自律神経失調です。新型コロナの持つスパイクタンパクが、血管の内腔を覆う血管内皮細胞表面に発現し、この細胞が免疫系によって攻撃を受けるために、IGF-1を増やすうえで必要なプロスタグランジンや一酸化窒素の血管内皮による産生が低下し、その結果、IGF-1が減少します。IGF-1は、知覚神経を刺激する作用を持っているので、知覚神経刺激が低下し、さらなるIGF-1の低下を招来する他、副交感神経の緊張が低下し、交感神経の緊張が高まり、自律神経失調が起こると考えられます。この血管内皮細胞障害が強いと血栓症が起こります。そして、この患者さんのように、ワクチン接種前から自律神経失調があった場合は、さらにそれが悪化し、自己免疫疾患の体質が遺伝しているので、円形脱毛症などの自己免疫疾患が起こったのです。治療は、知覚神経を刺激して、IGF-1を増やし、かつ自律神経のバランスを良くすることに尽きます。事実、これまでのIGF-1を増やす治療で、円形脱毛症、不眠、そして片頭痛が治っています。このお話をすると、患者さんのお母様は、悲観して涙ぐんでいましたが、”暗闇の中で、初めて光が見えた”と言っておられました。得体のしれない危険なワクチン接種の奨励や後遺症外来の医師の認識のなさ、現状は悲観に満ちています。