2022-06-10
関西地方在住の20代の男性患者様は、当クリニックに来院される5年前に円形脱毛症を発症しました。原因は、脱毛成分入りのアネトンアルメディ鼻炎錠を服用したからでした。近所の皮膚科(ステロイド塗り薬)、私立K医大病院(2回のステロイドパルス治療)、テレビCMで有名なX-XOO(青汁飲め飲め)に行きましたが、改善はありませんでした(図)。とどめは、脱毛アレジオン点眼液でした。全身の毛が抜けました。困り果てて、当クリニックに来院されました。カプサイシンとイソフラボンなどのサプリメントとセファランチン大量(150mg/日)で、IGF-1を増やす治療を開始しました。毛穴が、徐々に黒く目立ってきましたが、無効な寄り道のおかげで、改善を信じられなくなったのでしょうか、サプリメントやセファランチンの飲み忘れが多く、眉アートをしたいと問い合わせがありました。IGF-1を増やす治療で、頭髪も眉毛も生えてくるので不要とお話しました。そして、その3ヵ月後には、眉毛も産毛も生えてきました。これだけ飲み忘れが多くても、生えてきたのは、汎発性脱毛でありながらも、家族歴もなく、治療に対する反応が良いのでしょう。IGF-1を増やす治療は、一生に一度の汎発性脱毛を治す機会です。ムラッ気を捨てて治療しましょう。