2022-03-15
神奈川県在住の60代の女性患者様は、当クリニックに来院される7ヵ月前に円形脱毛症を再発しました。原因は、花粉症での目の痒みに対して使用したアレジオン点眼薬、そして肩関節周囲炎で貼ったロキソニンテープ(円形脱毛症発症の発症数1番!)、そして年度替わりの多忙さでした。それぞれの要因では、円形脱毛症が起こらなくても、このように、要因が重なると、合わせ技一本のような形で、円形脱毛症が起こってきます(図)。皮膚科には、一応行かれたようです。関東地方では、円形脱毛症を治せる医療機関が見つけられなったので、当クリニックに来院されました。大きな脱毛斑が、複数ある、ご本人にしてみれば、とてもゆうつな脱毛でした(写真、治療前)。カプサイシンなどのサプリメントとセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始しました。当時、セファランチンを80mg/日で治療していましたので、改善してきたものの、現在のようなセファランチンを150mg/日の効果に比べると、ゆっくりの改善でした。途中、再発はあったものの、まじめに辛抱強く治療を続けられ、治療4年3ヵ月後には、治癒が確認されました。遠隔診療で対応し、再発したときには、送られてきた写真の表情が暗かったのですが、改善して、治癒が近づくにつれて、明るくなってきました。長い治療期間になりましたが、うっとおしい脱毛斑から解放されて、まじめに治療された甲斐がありました。これからは、薬害脱毛には、気を付けましょう。皮膚科が、その震源地ですので、近寄らないほうが良いかもしれません。