2022-01-08
50代の男性患者様は、脱毛成分入りの目薬を使用して円形脱毛症を再発しました。皮膚科で5ヵ月間治療して治らず、困り果てて当クリニックに来院されました。大きな脱毛斑がいくつもある、多発型円形脱毛症の状態でした(写真、治療前)。男性型脱毛症もあったので、その治療薬とカプサイシンとイソフラボン、そして大量のセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始しました。その後、順調に改善しました(写真、治療1年後)。ところが、年末年始で、寝坊をして、その分、寝つきが悪くなり、床に就いて2時間も眠れない日が数日間つづきました。その10日後には、脱毛が見られました(写真、治療1年1ヵ月後、青い円内)。もともと、寝つきは悪く、良いときでも30分、少し悪くなると1時間かかったそうです。良好な睡眠は、自律神経の安定にきわめて重要で、他の患者さんでも、熱帯夜でクーラーをつけずに過ごして、眠りが浅くなり、円形脱毛症が再発した方もいました。休日になっても、できるだけ睡眠のリズムは乱さずに、また、二度寝は厳禁です。この患者様は、1日20分しか歩かないということで、運動不足も寝つきの悪さにつながります。他の患者さんでは、1日2万歩を実行して、明らかに改善した方もいます。知覚神経を刺激して、自律神経を安定化させ、IGF-1を増やす治療では、自律神経の安定が治療効果の発現に非常に重要です。サプリメントやセファランチンの効果を高めるためにも、運動と睡眠には、気を配りましょう。