2021-12-11
北海道在住の20代の女性患者様は、就職を機に、円形脱毛症を発症しました。家族歴はなく、他の自己免疫疾患もなく、体温は、36.9℃でした。近所の皮膚科で治らず、北海道内では、円形脱毛症を治せる医療機関を見つけられなったので、遠路、当クリニックに来院されました。来院時、全頭脱毛の状態でしたが、少しだけ、黒い産毛が残っていました(写真、治療前)。カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始すると、すぐに産毛が増えてきました。そして、治療2年7ヵ月後には、明らかに改善し、治療前と比べると、別人のようになりました。円形脱毛症、IGF-1を増やす治療で治りやすい要因が、この患者様には、多くありました。まず、1.低体温でないこと(体温36.6℃以上が正常)、2.家族歴がなく、自身にも他の自己免疫疾患の既往や合併がないこと、3.治療前から、産毛が残っていることなどです。これらの要因が逆で、その数が多いほど改善には時間がかかります。しかし、改善のスピードが遅くなるだけで、改善はします。皮膚科治療では、これらの要因は、効果には関係ありません。まず、治療のスタートラインに立てないからです。