2021-04-28
お父様に円形脱毛症の既往がある20代の男性患者様は、部活の激しい練習を契機に円形脱毛症を発症しました。皮膚科を受診すると、あのステロイドを内服させられ、いったん、変な毛が生えてきましたが、ステロイドを減量すると、それも、すぐに抜けました。その後、また、ステロイドのパルス治療を受けましたが、今度は、全然、産毛が生えませんでした。そして、次に、恐怖の脱毛薬が待っていました。皮膚科の次の治療は、エバスチンという抗ヒスタミン剤でした。この薬を飲んで、最悪の汎発性脱毛にまで悪化してしまいました。困り果てて、当クリニックに来院され、カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチン(150mg/日)で、IGF-1を増やす治療を開始すると、白い産毛が生えてきて、次に黒い産毛や眉毛も生えてきました。しかし、サプリメントとセファランチンの飲み忘れが少し増えたところで、再発しました。しかし、その後も、治療を続けられ、治療2年5ヵ月後には、明らかな改善が見られました(写真)。全頭脱毛や汎発性脱毛では、IGF-1を増やす治療で、順調に改善していきますが、途中で再発することもあります。これは、サプリメントやセファランチンの飲み忘れ、脱毛薬の使用などによることが多いのですが、やはり、もともとが重症の円形脱毛症なので、少しのストレスや飲み忘れでも再発することがあります。しかし、治療期間が長くなると、この治療によって、自律神経の働きが、さらに正常になっていき(正しいリズムとバランスになる)、その後は、再発しにくくなります。多くの患者さんで、途中で再発しても、また、治療を続けると、再び、改善してきます。短気を起こして、再発で、治療を止めてしまう患者さんもいますが、一生に一度の治るチャンスを簡単に捨てることもないでしょう。理解して頂ける患者さんでは、治ります。