2016-11-15
30代女性の患者様は、円形脱毛症と過活動膀胱で悩んでおられ、膀胱の収縮を抑制する抗コリン剤を服用していました。知覚神経刺激による育毛物質IGF-I増加の過程には、アセチルコリンという、膀胱を収縮させる作用をも持つ物質が重要な役割を演じています。過活動性膀胱の治療薬は、アセチルコリンの働きを抑えることで、膀胱の収縮を抑制するので、IGF-Iを減らして、脱毛を引き起こす可能性があります。このことを考慮して、この患者様には、過活動性膀胱の薬の服用を控えてもらいました。知覚神経を刺激する治療を1ヶ月行うと、髪の毛も増えてきましたが、頻尿などの過活動性膀胱の症状も改善され、抗コリン薬を服用しなくても済むようになりました。おそらく、知覚神経を刺激する治療で、自律神経のバランスが正常になり、過活動性膀胱の症状も改善されたと思われます。脱毛症の患者さんは、この薬に限らず、アセチルコリンの作用を抑制する抗コリン薬(腹痛などの時に使用される薬)の常用はお控え下さい。