2026-02-17
難病とは、国が指定する指定難病以外に、現在の保険診療では、治らない病気です。その代表的な病気は、がんと、円形脱毛症などの自己免疫疾患です。がんの死者数は、太平洋戦争前は2~3万人/年だったのが、2022年には、38万人/年と、驚くほどの増加を示しています。がんは、遺伝よりも、環境要因で起こるので、戦後の日本では、大きな環境変化がありました。食生活の欧米化は、その中の大きなもので、肥満によるインスリンが効きにくくなる状態(インスリン抵抗性)により、インスリン分泌が促進されると、がん細胞の増殖も促進されます。図のように、自己免疫疾患の患者数も、1974年から2019年までに、10倍近くも増えています。円形脱毛症も、1990年から2021年までに、患者数が増えていることが判明しています。自己免疫疾患の発症には、遺伝要因も重要ですが、環境要因が、火種である遺伝要因に火をつけて、発症させます。IGF-1は、免疫力を高め、自己免疫を抑制します。インスリン抵抗性が発現すると、当然、IGF-1も消費されて減少します。加齢だけでも、IGF-1は、減少して、免疫力が落ちていくことに加えて、インスリン抵抗性は、その減少をさらに加速し、その結果、がんの発症にも寄与します。糖尿病患者さんに、がんが多いのはそのためです。自己免疫疾患では、大きなストレスも火種に火をつけますが、もっと怖い要因は、IGF-1を低下させる薬です。IGF-1を低下させる薬の代表的なものは、痛み止め、痒み止め、そして胃酸分泌を強力に抑制する胃薬です。当クリニックでは、これらの薬で、円形脱毛症を発症して、来院する患者さんがほとんどですが、おそらく、これらの薬は、関節リウマチなどの他の自己免疫疾患も発症させているでしょう。勿論、これらの薬は、がんの発症にも寄与しています(例えば、逆流性食道炎の治療に使われる、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤は、胃がんの発症に寄与することが判明)(図)。戦後、多くの薬が発売されて、IGF-1を低下させる薬も増えたことが、これらの難病の増加につながっています。当クリニックの院長の著書、”その薬、命を削ります”は真実です。