2025-12-23
生活習慣病として発症する糖尿病は、2型糖尿病と呼ばれ、インスリンの効きが悪くなって起こってきます(インスリン抵抗性)。それに対して、膵臓のインスリン分泌を担う細胞が、自己免疫により傷害されて起こる糖尿病は1型糖尿病と呼ばれます。生涯、インスリン注射を続けなければならない難病です。 30代の汎発性脱毛の女性は、16歳で1型糖尿病を発症し、インスリン注入器を使用していました。脱毛症治療のために、当クリニックに来院され、カプサイシン、イソフラボン、そしてセファランチンによるIGF-1を増やす治療を開始しました。治療を開始する前には、3日に1回インスリン注入器を交換する必要があったのですが、治療1ヶ月後には、5日に1回の交換で済むようになりました。そして、治療5ヶ月後には、治療前に見られていた、高血糖に伴う悪心(むかむか)や嘔吐が無くなりました。これらの改善は、IGF-1の持つ血糖降下作用と自己免疫抑制作用によるものと考えられます。この女性は、セファランチンを通常使用量の30%で行なっていたので、十分な量で治療していれば、さらに高い効果が得られたと考えられます。インスリン注入には、副作用があり、脂肪の増加による肥満、さらに、インスリンの細胞増殖作用のために、長期にわたるインスリン投与では、がんのリスクが高くなることも報告されています。このようなことを考え合わせれば、1型糖尿病には、IGF-1を増やす治療が安全で、効果的でしょう。IGF-1を増やす治療は、円形脱毛症のみならず、現代の難病である自己免疫疾患を改善します。これは、IGF-1が、制御性T細胞を活性化し、自己免疫を抑制するからです。美川憲一さんも患っているパーキンソン病も自己免疫疾患と考えられているので、IGF-1を増やす治療で、改善が期待されます。