2025-12-03
50代の女性患者さんは、ロキソニンのジェネリック薬品の服用で、脱毛し、当クリニックを受診されました。そして、脱毛する薬が多いことに驚いて、なぜ、これまでは、脱毛する薬がわからなかったのですか?、と質問されました。良い質問です。答えは、これまでの皮膚科治療では、毛が生えなかったからです。すなわち、これまでの皮膚科治療では、治療途中で、脱毛薬を飲んでも、抜ける毛がないので、くすりで脱毛することに、皮膚科医が気が付かなかったのです(図)。当クリニックの治療では、短期で、毛がはえるので、急に毛が抜ける場合は、その原因を追究して、脱毛する薬を飲んでいることがわかるのです(写真)。しかし、抗がん剤を除く、いくつかの薬の添付文書の副作用の項には、脱毛が記載されている場合もあるので、脱毛症治療をしていなくても、明らかな因果関係が認められれる場合は、担当医師は、副作用報告をしているのでしょう。7歳の女性患者さんは、図のように、治療9ヵ月で、ほぼ治癒状態となったのですが、急に脱毛し、その間に、抗ヒスタミン剤(痒み止め)であるアレロックを皮膚科から処方されていましたので、アレロックが脱毛薬であることがわかるのです。皮膚科医は、抗ヒスタミン剤で脱毛することに気が付かないばかりか、日本皮膚科学会の円形脱毛症診療ガイドラインには、脱毛する抗ヒスタミン剤の使用が勧められているのも驚きです。皮膚科治療は、効果もないのですが、根本的に信用できないのはこのためです。抗ヒスタミン剤のなかでも、アレジオン、エバステル、ジルテック、クラリチン、タリオン、アレロック、ザイザル、そして、デザレックスの添付文書には、脱毛の副作用が記載されています。皮膚科のお医者さんは、こんなこと知ったうえで、円形脱毛症の治療に脱毛する抗ヒスタミン剤を使うのでしょうか?