2025-04-19
70代の男性は、男性型脱毛症の治療を、長期に受けておられ、改善していました。最後の受診から、約2年して、薄毛が進行したと言われて来院されました。治療を中断すると、脱毛症は進行しますが、この男性は、不安症状が強くて、心療内科を受診して、うつ病と言われ、ランドセンという抗不安薬を処方されました。この薬は、ベンゾジアゼピン系の薬剤で、不眠などがあると、間単に内科や心療内科で処方されます。ベンゾジアゼピン系の薬剤には、抗コリン作用という作用があり、IGF-1を増やす上で重要な、副交感神経の働きを阻害します。副交感神経の刺激伝達や組織でのIGF-1増加には、アセチルコリンという神経情報伝達物質が重要な役割を担っており、抗コリン作用は、アセチルコリンの働きを阻害することで、IGF-1を減らします。IGF-1には、抗うつ作用があるので、IGF-1を減らす薬が、うつ病を改善させることはあり得ません。ベンゾジアゼピン系薬剤は、かんたんに言えば、頭をボーっとさせて、不安症状を和らげるだけで、うつ症状はかえって悪くする、いわゆる対症療法薬です。このような薬の効果が切れて、頭の霧が晴れると、また、不安や鬱症状が強くなります。そして、また、薬を飲むという、悪循環になります。それよりも、IGF-1を増やす、カプサイシンとイソフラボンのサプリメントを摂った方が効果的です。カプサイシンとイソフラボンのサプリメント摂取で、5ヵ月後には、5人の患者さんすべてで、欝症状が改善したというデータが、当クリニックの院長の研究で判明しています。この患者さんにも、ランドセンを中止して、カプサイシンとイソフラボンのサプリメントを規定量飲んでもらうようにしました。街中の心療内科の入り口からあふれる患者さんたちを見るにつけ、無効な治療を受けられている患者さんたちがかわいそうに見えます。現代医学、頭から信頼してはいけません。