2025-04-02
円形脱毛症は、自己免疫疾患の素因をもっているヒト(すなわち、その家系内に円形脱毛症や関節リウマチ、また橋本病などの自己免疫疾患を発症した人がいる)に、ストレスが加わると発症します。なぜでしょうか?ストレスとは、大きな環境変化に対する適応反応で、脳や心臓の血液を確保するために、末梢の血管を収縮させる反応です。そのために、交感神経が強い緊張を起こしまし、その結果、副腎髄質から、大量のアドレナリンが分泌されます。適量のアドレナリンは、知覚神経のβ3受容体を活性化し、IGF-1を増やしますが、大量のアドレナリンは、知覚神経のβ2受容体を活性化し、その機能を低下させ、IGF-1を減少させます。すなわち、大量のアドレナリンは、知覚神経を鈍感にします。よく、プロ野球の解説者が、試合中のケガでは、アドレナリンふぁ大量に出ており、そのために、選手はあまり痛みを感じないと話すことがありますが、これは本当です。IGF-1は、自己免疫を抑制する作用があるので、自己免疫疾患の素因をもっている人では、ストレスで、円形脱毛症などの自己免疫疾患が起こるのです。大きな環境変化は、防ぎようがないので、それに対して、知覚神経が鈍感にならないように、日ごろから、知覚神経を刺激しておくことが重要です。そのためには、やはりカプサイシンとイソフラボンのサプリメントを常用することが、最も効果的です。昔から、不況が来ると、激辛ブームが来ることが知られていますが、これも、ヒトが、ストレスを感じると、知覚神経を刺激することを、自然と欲するからでしょう。辛いキムチを食べる韓国では、昔は、キムチは辛くありませんでした。豊臣秀吉が、ポルトガル人によってもたらされた唐辛子を朝鮮半島に持っていて、キムチは辛くなりました。朝鮮では、長く政情が常に不安定で、大衆は常にストレスを感じており、それが、慢性的な激辛ブームを招いたと言えます。IGF-1を増やす治療で、円形脱毛症が治っても、患者さんの中には、カプサイシンとイソフラボンのサプリメントを続けられる人たちがいます。再発予防と、また、知覚神経刺激によるストレス緩和効果を認識されているからでしょう。