2025-03-15
10代の男性患者さんは、お父様に円形脱毛症の既往があり、部活のストレスと脱毛する痛み止めであるスルガムを5日間投与され、1ヵ月後に円形脱毛症を発症しました。皮膚科に行くと、もう治りかけなどとわけのわからないことを言われて、遠路、当クリニックに来院されました。多発型円形脱毛症の状態で、IGF-1を増やす治療を開始しました。脱毛症は改善していきました。そして、治療中に、左肋骨を骨折しました。整形外科の医者から、全治3週間で、湿布と固定の治療が宣告されました。痛み止めを含んだ湿布を貼ると脱毛することを知っていたお母様は、湿布を拒否されました(図)。すると、受傷から、9日後のレントゲン写真で、骨折が治癒していることが確認され、医者も驚いていたそうです。IGF-1は、骨密度を高める作用があるので、湿布によるIGF-1低下を避けた結果、整形外科医の予測よりも早く治癒したのでしょう。当たり前のように、骨折に使用していた湿布が、骨折の治癒を妨げていたとは、これぞ、現代医療の落とし穴です。勿論、この患者さんの円形脱毛症も改善しました。現代医療、頭から信じてはいけません。