2025-01-07
50代の女性患者さんは、薄毛が気になり、その辺りの男性型脱毛症(AGA)クリニックで、ミノキシジルを投与されましたが、ムダ毛以外は生えず、薄毛は全く改善しませんでした。当クリニックに来院されて、カプサイシン、イソフラボン(スーパーセレクト)、タキシフォリン(ラーシュ)、さらにカルニチンでIGF-1を増やす治療を開始すると、その4ヵ月後には、髪の毛の色も黒くなり、地肌も隠れてきて、明らかな改善がみられました(写真)。女性の薄毛は、女性ホルモンの低下で起こります。女性ホルモンは、IGF-1を増やすので、当然、更年期に差しかかると薄毛になります。IGF-1を増やすと薄毛も改善しますが、更年期障害の体の不調も良くなります。この女性でも、体温が治療前や開始時は、35℃台だったのですが、4ヵ月後には、36℃台に上昇しました。また、女性ホルモンが減ると、その代償に、脂肪組織で、男性ホルモンを材料にして、女性ホルモンが作られ始めます。しかし、もし、乳がん細胞が発生すると、脂肪組織由来の女性ホルモンが、乳がん細胞の増殖を促進する場合があります。そのために、乳がんの治療では、女性ホルモンの生成をブロックする薬を出されることがありますが、患者さんは、その副作用として、強い更年期障害を起こしてきます。勿論、毛も抜けます。しかし、IGF-1は、女性ホルモンの作用を肩代わりするので、IGF-1を増やすと、脂肪組織で、女性ホルモンが作られなくても良い状態になります。すなわち、薄毛が無くても、IGF-1を増やす治療では、更年期障害や乳がんリスクを改善する治療になるのです。この患者さんでも、髪の毛も体も、健康を回復しているのです。ミノキシジルなど、何の役にも立ちませーん。捨てましょう。