2024-12-25
サリチル酸は、IGF-1を増やすプロスタグランジンの産生を抑制して、脱毛を引き起こします。ケミカルピーリングと称して、化粧品に配合されているサリチル酸とその誘導体は、皮膚の表皮の角質層を溶かして、皮膚から吸収されます。結果として、脱毛を引き起こしますが、特に脱毛症がある患者さんでは、重症の脱毛を引き起こします。全頭脱毛を治療中の女性患者さんは、ランコムの洗顔料(図)のサンプルを使用していましたが、それにサリチル酸が含まれていることに気付き、情報提供してくれました(図)。サリチル酸の配合に気付かずに使用して、脱毛が起こったり、悪化したりしている患者さんは、多いでしょう。使用しないようにしましょう。