2024-07-02
花粉症などに見られる目の痒みをとる目薬には、抗ヒスタミン剤が入っており、点眼すると脱毛します。そのような目薬以外に脱毛する目薬では、緑内障の治療に用いられるエイゾプト(炭酸脱水酵素阻害薬)があります。さらに、仮性近視の治療目薬であるミドリンM(成分名:トロピカミド)は、IGF-1を増やす上で重要な、副交感神経の働きを抑えるので、脱毛させます。副交感神経の緊張で、目の水晶体は厚くなりますが、これは、近くを見ている状態と同じで、仮性近視は、この状態が長く続くことで、遠くのものを見ることが出来なくなって起こります。お子様に使われることが多いので、円形脱毛症が現在ある、または、その既往がある人が使うと脱毛します。もう一つは、ミドリンPで、トロピカミドに加えて、さらに交感神経緊張を引き起こすフェニレフリンという成分が入っています。交感神経緊張で、瞳孔が開きますが、トロピカミドで副交感神経の緊張を抑えて、さらにフェニレフリンで、交感神経を緊張させて、瞳孔を大きく開かせます。この結果、全身のIGF-1は、減ってしまいます。この目薬は、眼底検査に使用する目薬なので、長期に使用する目薬と比べて、脱毛させるリスクは少ないのですが、円形脱毛症がある人は使用できません。しかし、どうしても、眼底検査が必要な場合は、脱毛を覚悟しての使用となるでしょう。