2024-05-13
30代の女性患者さんは、脱毛するロキソニンやイブAで、円形脱毛症を発症しました。円形脱毛症の治療に、脱毛する抗ヒスタミン剤を使う皮膚科クリニックを受診しましたが、悪化しました(当然!)。困り果てて、当クリニックに来院されましたが、重症の蛇行性脱毛でした。IGF-1 を増やす治療を開始しましたが、重症なので、徐々にしか効果は表れませんでした。ところが、妊娠すると、その9ヵ月後には、妊娠9ヵ月前と比べて、明らかな改善が見られました(写真)。なぜ、妊娠すると、円形脱毛症は改善するのでしょうか?それは、女性ホルモンが、IGF-1 を増やすからで、胎盤が大量の女性ホルモンを作るので、体内のIGF-1 が増えるためです。だからと言って、外から女性ホルモンを投与しても円形脱毛症は治りません。不妊症の円形脱毛症女性が、IGF-1 を増やすを受けて、妊娠し、妊娠の結果、円形脱毛症が改善することは、当クリニックでは、良く経験されます。すなわち、IGF-1 を増やすことで、不妊症も重症円形脱毛症も両方が改善します。しかし、出産後には、女性ホルモンが急激に減少するので、脱毛します。妊娠中もIGF-1 を増やす治療を継続することが、妊娠の継続と出産後の脱毛を予防することになります。