2024-04-03
40代の男性患者さんは、原因不明で、汎発性脱毛を発症しました。家系内に全頭脱毛の患者さんがいましたので、円形脱毛症の素因はもっていたことになります。おそらく、脱毛する薬を飲まれての発症でしょう。皮膚科治療は無効でした。当クリニックを受診され、IGF-1 を増やす治療を、熱心に受けられて、初めは白い産毛が生えてきましたが、治療11ヵ月後には、白い産毛に加えて、前頭部に黒い産毛も生えてきました(写真)。この患者さんのご兄弟も、この変化を見て、最近は、効果が高くなっていることに気付かれていました。まゆ毛は、両側ともに、8割がた生えてきました。IGF-1 を増やす治療は、安全に、自己免疫を抑制して、正常な免疫力は高めて、円形脱毛症を改善します。皮膚科で行うような、苦し紛れの免疫抑制剤(ステロイド、オルミエント、そしてリットフーロ)は、副作用が多く、危険で、もちろん、治ることはありません(多少、産毛が生えても、治療を止めればすぐ抜けます)。重症の汎発性脱毛は、関節リウマチと同じく、現代医学では不治の自己免疫疾患です。IGF-1 を増やす治療でも、治癒するまでには、ある程度の期間が必要です。しかし、安全で、効果的な治療はこれしかありません。