2023-12-20
小さなお子様の円形脱毛症は、風邪などで、小児科で投与された抗ヒスタミン剤で起こることが多いようです。当クリニックでは、1歳代の男のお子様2人が、この薬害脱毛で起きた円形脱毛症の治療に来られました。一人は、多発型円形脱毛症で、カプサイシンなどのカプセルが飲めませんので、粉のセファランチン80mg/日のみを飲んでもらうと、1年9ヵ月後に完治しました(写真)。もう一人の1歳のお子様は、大量の抗ヒスタミン剤で、最重症型の汎発性脱毛を発症しました。このお子様では、セファランチン80mg/日のみで治療を開始し、1ヵ月でもう頭部に白い産毛が多数生えてきて、眉では、白い産毛に加えて、黒い産毛も生えてきました。成人の場合は、多発型円形脱毛症も汎発性脱毛でも、カプサイシンとイソフラボン、そしてセファランチンすべてを服用しなければ産毛は生えてきませんが、小さなお子様は、知覚神経が敏感で、体の中にある、カプサイシンのような作用を持った物質が知覚神経を刺激して、IGF-1を増やすので、セファランチンによる知覚神経の働きの改善作用のみで産毛が生えてくるのでしょう。このように、小さいお子様は、IGF-1を増やす治療に敏感に反応するので、円形脱毛症を治せない皮膚科などに寄り道をせずに、できるだけ早く、IGF-1を増やす治療を受けられることが良いでしょう。間違って、皮膚科に迷い込むと、一生、脱毛症のままになってしまい、ご両親の深い悩みとなります。