2022-08-05
関東地方在住の10代の女性患者さんは、小学校で円形脱毛症を発症しました。その後、アレロックを飲んで脱毛斑が2ヵ所に増えて、私立S医科大学(写真)を受診し、花粉症で脱毛するビラノアを処方されました。そして、私立J大学(写真)に変わって、皮膚科医が、ビラノアは円形脱毛症にも効くからと言って、さらにビラノアを続けました。結果は、全頭脱毛になってしまいました(図)。患者さんのお母さんは、当クリニック院長の著書である”薬害脱毛”を読んでいて、ビラノアが脱毛することを知っていました。しかし、皮膚科医に中止を申し出ることはしませんでした。当クリニックに来院され、残念がっていましたが、全部の毛を失ってしまい、後悔先に立たずになりました。気を取り直して、カプサイシンとイソフラボン、セファランチンでIGF-1を増やす治療を開始すると、治療19日後には、後頭部や前頭部で、毛穴が黒くなり、産毛が生えてきました(写真、赤い円内)。皮膚科の連携による円形脱毛症の悪化プレー、いやもうあきれてものが言えません。