2022-06-21
抗うつ剤の多くは、セロトニンやノルエピネフリンなどの脳内の作用を増強して効果を発揮します。脳内で放出されたこれらの物質の神経細胞への再取り込みを抑えることが、抗うつ剤の効果発現につながります。セロトニンは、知覚神経を刺激してIGF-1を増やすので、セロトニンの作用を高めると、抗うつ効果が期待できます。しかしながら、これらの抗うつ剤の中には、セロトニンの受容体のみならず、ヒスタミンの受容体にも作用してしまうものがあるので、抗ヒスタミン作用を発揮したり、また、ノルエピネフリンの作用を阻害して、アセチルコリンによる副交感神経の働きを抑えてしまうものがあり(抗コリン作用)、これらの結果、IGF-1が低下して脱毛するのです。これらの脱毛する薬を表に示します。脱毛薬リストに加えておいて下さい。うつの治療中に脱毛すれば、またうつを引き起こす要因を増やしてしまうことになります。