2022-06-20
東海地方在住の9歳の女性患者様は、幼稚園のストレスに加えて、眼科で処方されたパタノール点眼液で円形脱毛症を発症しました。近所の皮膚科では治らず、総合病院の皮膚科を受診すると、こんどはパタノールの飲み薬を出されました。円形脱毛症はみるみる悪化し、当クリニックに来院されました。後頭部に大きな脱毛斑がありましたが、カプサイシンとイソフラボンなどのサプリメントとセファランチン大量(150mg/日)で、IGF-1を増やす治療を開始すると、パタノールと皮膚科治療で傷んだ毛が、生え替わりのために抜けて、全頭脱毛からの治療となりました(写真)。効果がでるまでに、少し時間がかかりましたが、お母様も熱心に治療に取り組まれ、後頭部に大きな脱毛斑(初発部位が難治で、最後まで残ります)を残すのみとなりました。ここで、ウルソの併用です。その3ヵ月後には、難治の後頭部の脱毛斑が明らかに改善し(写真)、お母様もこれには驚かれたそうです。そして、さらに驚かれたのは、この1年間で身長が10cm伸びたことでした(図)。1年前は、クラスで前から2番目(身長順)だったのが、今は後ろから2番目になったそうです(図)。成長期は、成長ホルモンがIGF-1を増やして心身の発育を促進しますが、知覚神経を刺激し、IGF-1を増やす治療も、この時期に相乗的にプラスの作用をしたのでしょう。周りのお母さん方も驚いているそうです。以前、身長が低い男のお子さんが、IGF-1を増やす治療を受けられ、その数ヵ月後、そのお子さんのお母さんが、出入りのクリーニング屋さんを怒鳴りつけたそうです。”制服が縮んでしまったが、どうしてくれる!”と。クリーニング屋さんは、冤罪でした。体が大きくなって、制服が小さくなったのでした。