2024-04-26
単発性の円形脱毛症は、自然治癒することが多いのですが、きちんと治療していないと、数年後に、さらに重症になって再発します。患者さんの中には、単発性の円形脱毛症を発症して、皮膚科を受診して、アステロイドの塗り薬で治ったという方がいます。ステロイドの塗り薬では、絶対に円形脱毛症は治らないので、治った方は、自然治癒なのです。そして、その後に起こって重症円形脱毛症(多発型、蛇行性脱毛、全頭脱毛、そして汎発性脱毛)は、自然治癒は、絶対にありません。最初に治ったからと、皮膚科治療を信じて、皮膚科を受診すると、今度は、脱毛する抗ヒスタミン剤を出されて、悪化するだけです。IGF-1 を増やす治療では、順調に回復しますが、重症の円形脱毛症では、原因がわからなくて、再発することもあります。そして、再発は、自律神経のバランスが交感神経優位になる、初夏のころが一番多いのです。20代の全頭脱毛の女性患者さんは、IGF-1 を増やす治療で、順調に改善していましたが、途中で再発しました。しかし、その後も、治療を続けて、再発から2年4ヵ月後には、再発前よりも高い改善が得られました(写真)。時に、IGF-1 を増やす治療で改善しても、再発してしますと、この治療は効果がないと早合点して、治療を中止する人がいます。それらの人たちが、その後、どうなったのかはわかりませんが、もし、その後に皮膚科を受診していれば、おそらくは、ひどい目に会っていることでしょう。